FXと世界経済
先週11日月曜日は東京時間動意薄となるも、夕方以降アジア株の大幅下落を急速に信用収縮懸念が巻き起こり、ドル/円が106円前半へ下落。しかしポンド/円は強いPPIを受けてインフレ懸念が浮上、下値警戒感から反発へ。NY時間は米株式に左右される展開となるも中盤以降ダウがプラス圏へ回復し、クロス円も堅調を維持しました。  前週末G7は世界経済が不透明な環境に直面との声明を発表するも、為替に関する記述は前回の内容を踏襲したため、週明けの為替市場に影響せず。ドル/円は前週終値より小幅高の107.51円で取引を開始しました。東京市場が建国記念日で休場となったため東京時間は動意薄でしたが、午前に公表された豪州準備銀行(RBA)四半期金融政策報告で、今年6月のインフレ見通しが引き上げられたことから、RBAの追加利上げ観測が高まり豪ドル/円が96.94円まで急伸。しかしその後は香港株など他のアジア株やダウ先物の軟調な値動きにつれてドル/円はじり安に。夕方にはG7声明で世界経済の下向きリスクに言及があったことが材料視され、インド株などアジア株が総崩れに。また英紙で邦銀が抱える巨額なサブプライム評価損が今後火種になるとの見方が報じられたことから、ドル/円が107円を割って106.32円まで一気に下落。ユーロ/円も156円手前の水準から154円後半へ急落しました。一方豪ドル/円などオセアニア通貨の下落は限定的で、ポンド/円は朝方から2円以上安い206.55円へ下げるも、FX取引、FX初心者、くりっく365、FX口座開設、FX資料請求 その後発表された英1月生産者物価指数(PPI)が予想以上に強含んだことから208円台へ急反発。ドル/円もポンド/円の反発につれて買い戻されロンドン時間は円買いが一服。その後ダウ先物が前日比プラスへ上昇するとドル/円は一時107円台へ。しかしNY序盤に米保険大手AIGが監査法人から内部管理の不十分さを指摘されたとの報道で、ダウが100ドル以上下げ幅を拡大すると、ユーロ/ドルの1.45ドル割れもあってユーロ/円が夕方につけた安値を下回る154.29円を示現。ただNY中盤以降ダウがAIGショックを乗り切って上昇へ転じたことから、その後は回復基調となりユーロ/円がNY序盤の水準155円前半まで反発した他、ポンド/円もインフレ懸念の台頭を背景に208円後半まで回復。しかしドル/円は107円手前まで戻すと上げ渋りこう着した展開に。  12日火曜日は海外時間以降、英CPIなどを巡る思惑から欧州通貨主導の値動きとなり、NY時間モノライン救済の報道から欧米株が大幅高を示すと、ユーロ/円が一時157円を示現するなどリスク許容度回復を受けて幅広く円が売られる展開に。  東京時間はNY時間の円売りが一服しドル/円・クロス円とも小動きで推移。日経は横ばいで取引を終えるも、大幅な純利益を計上したスイス大手銀のクレディ・スイス決算を好感して午後からユーロ/円中心にクロス円がじり高に。夕方にはユーロ/円が155.71円まで上昇し、ドル/円もクロス円の上昇を受けて107円台へ。またポンド/円は英1月消費者物価指数(CPI)の発表を前に、FX 前日の生産者物価指数(PPI)に続いてCPIが強含むとの思惑から209円台へ買い上げられる場面がありましたが、CPIが結局予想を下回ったため1円近く急落し208円割れへ。一方独2月ZEW景況指数は市場予想および前回結果より改善を示し、ユーロ圏景気の先行き懸念後退を受けて市場はユーロ買いで反応。その後欧州株やダウ先物が堅調に推移したことから、ポンド/円は安値から反発し209円台を回復するなどクロス円が強含みとなり、豪ドル/円も先週5日以来の97円台へ上昇。またNY入りに米著名投資家バフェット氏が、経営破たんが懸念されている金融保証会社(モノライン)の債務を引き受けるとの報道でダウ先物がさらに上げ幅を拡大し、ユーロ/円がつれ高となって156円台へ。一方ドル/円は107.51円まで同日高値を更新するも、欧州通貨に対するドル急落が重石となって上げ渋る展開に。また米金融機関6社による住宅ローン滞納者への差し押さえを30日間凍結との報道もあって、ダウがその後200ドル高を示現、しかし中盤以降伸び悩んだためクロス円の上値追いも一服、引けにかけてやや軟調に推移しました。 FX  13日水曜日は強い米小売売上高を受けてドル/円が108円台へ急伸、また市場でリスク志向が増してきたことを背景にクロス円も全面高となり、ユーロ/円が158円手前へ大幅続伸しました。  東京時間は前日NY時間の軟調な地合いを引き継ぎクロス円が上値の重い展開。日経は前日のダウ大幅反発を受けて午前から200円を超す上昇を示すも、旧正月明けの中国上海株式が大幅下落して始まり、ユーロ/円は156円前後へじり安推移。ドル/円も107円前半で頭の重い展開が続き、午後になると一時大台を割って106.98円の安値を示現。夕方以降は特にオセアニア通貨の下落が目立ち、豪州系銀行の評価損拡大とのウワサで豪ドル/円が夕方に96.05円をつけ前日高値から1円以上下落した他、NZドル/円も84円割れ水準へ急反落しました。しかし強い英1月失業者数を受けて209.10円の安値を示現していたポンド/円が下げ渋り、その後さらにBOE四半期インフレ報告で「政策金利を据え置けばインフレ率を目標値の2.0%以下に抑えられる」とタカ派的見解が示されたことからポンドの買い戻しが加速し211円台へ急反発。他のクロス円にもポンド/円の上昇が波及し、ユーロ/円が昨日高値を越えて157円台へ。ドル/円も107.50円前後へ上昇しました。そしてNY入りに発表された米小売売上高は前月比+0.3%と、悪化を予想した市場予想の-0.3%を大きく上回り、ウェートの大きい自動車を除いた指数も強い結果に。市場では米個人消費の落ち込みが懸念されていたため、この結果を受けてドル買いが殺到。ドル/円は1月15日以来のレンジを突破して108円乗せを達成。ダウ先物も米小売を好感して急伸し、市場でリスク志向の円売りが幅広く持ち込まれクロス円が一段高に。ユーロ/円が157円後半へ上昇した他、ポンド/円が2月5日以来の212円台へ。豪ドル/円も97円前後まで戻しますが、戻り売りに押されて昨日高値には迫れず。ダウは結局170ドル高で取引を終え、ドル/円・クロス円とも概ね高値水準を維持して引けとなりました。 FX  14日木曜日は欧州時間以降円売りが強まるもFRB議長の議会証言での弱気発言を受けて米景気減速懸念が強まりNY時間は株安・円高が進行。ドル/円は108円台を維持できず107円後半の水準へ反落、ただ下げ幅は限定的で朝方には下げ渋る展開に。  東京時間は全体的に小動きながら、ドル/円が108円前半でしっかりした値動き。朝方発表された本邦第4四半期GDP速報値が、前期比+0.9%と市場予想の+0.4%を大きく上回ったことを受けて日経が180円高で寄り付くと、アジア株も軒並み上昇。しかしクロス円は株高にも上値の重く、ユーロ/円は157円前半へじり安となりました。一方豪ドル/円は午前に発表された豪雇用統計が4.1%と過去最低水準を示したことを受けて97円後半へ急伸、その後も堅調な展開に。午後になると日経が上げ幅を500円以上に拡大し、市場のリスク志向を受けて他のクロス円でも円安傾向が強まり、ユーロ/円は1.46ドルへ急伸したユーロ/ドルのサポートとなって2月5日以来の158円台へ上昇。スイス大手銀行UBSの決算が発表されるも損失が市場の想定内となったため影響薄で、ロンドン時間もクロス円買いが継続。ドル/円もつれ高となってじりじりと上昇し、NY入りに米12月貿易収支が市場予想より赤字額を縮小させると、ドル/円はその後108.60円まで同日高値を更新しました。市場の関心を集めたバーナンキFRB議長の議会証言では、米景気の下向きリスクや銀行のサブプライム損失が拡大する可能性などに言及。またインフレについては適度に抑制的であるとするなど全体的に利下げを示唆するハト派的な内容となり、ドル/円が108円を割って107.75円へ下落。ダウも大幅反落となり、98.10円まで同日高値を更新していた豪ドル/円が97.10円台まで下押し。ただユーロ/円は対欧州通貨でドル売りが加速したことから下げ渋り、158円前後でもみ合いに。また明け方米金融保証会社(モノライン)大手FGIC社が格下げとの報道が入ったもののリスク回避の円買いは限定的で、朝方には株価・クロス円とも下げ渋る展開に。FX  週末15日金曜日は米三連休を控えて動意薄ながら、海外時間から売り買いが交錯。ドル/円は一時108円台へ戻すも、その後米景気指標の悪化などを受けて大台割れへ。またユーロ/円・豪ドル/円は堅調を維持したものの、ポンド/円・加ドル/円は金利低下観測や指標の悪化から下落して引けとなりました。  朝方からドル/円が107.64円へ下落するなど、NYダウが大幅反落した地合いを引き継ぎ軟調な展開。NZドル/円も前月から大幅に伸び幅を縮小したNZ12月小売売上高を受けて、85円を割り込み前日の上昇分を相殺する格好に。ただ売りが一巡すると週末要因から小動きとなり、昼過ぎに日銀が政策金利を据え置くも予想通りの結果に市場は反応薄でこう着状況が継続。アジア株は前日のダウ大幅反落を受けて軟調に推移しますが、日経が引けにかけて下げ幅を縮小するとリスク志向からクロス円を中心に買いが先行。なお日銀総裁は会見で「日本経済は穏やかな拡大を継続」と述べるも、米国の景気減速が一段と強まっていると指摘し、米景気の下振れによる世界経済への悪影響を示唆しました。その後市場で経営破たんが懸念されている金融保証会社(モノライン)の格下げが回避されるとの観測から、市場で幅広い円売りが持ち込まれドル/円が108円へ再び上昇。ユーロ/円も前日高値を越えて158.73円まで上昇し、NZドル/円も安値から急反発し85円半ばを回復。一方ポンド/円は対ドルでの下落を受けて伸び悩み212円半ばをはさんでもみ合う展開に。ドル/円は108.30円まで同日高値を更新も、米国三連休を控えて急速にドルの持ち高調整が強まり108円割れへ。さらに予想を大きく下回った2月NY連銀製造業景況指数を受けて107.25円まで下押しする場面がありましたが、12月対米証券投資が予想より流入量が縮小するも貿易収支の赤字額を穴埋めする額を確保したため、その後は下げ渋る展開に。2月ミシガン大学消費者信頼感指数もまた16年ぶりの低水準を記録しますが、米連休前で市場の動意に乏しくダウも下げ渋ったことから終盤やや買い戻され、ドル/円は前週比46銭高の107.80円で取引を終了。またユーロ/円がNY終盤に158円台を回復するなどクロス円は概ね堅調でしたが、ポンド/円は同日高値から2円以上反落して211円前半で取引を終え、また加ドル/円も大幅に悪化したカナダ12月製造業出荷を受けて、109円手前の高値水準から106円台まで大幅反落して引けました。